2012年10月10日午前、地球生物会議ALIVE代表の野上ふさ子氏が乳がんのため
永眠されたとのことです。享年63歳。
面識はありませんが、時折り、お見かけしました。
昨年は衆議院議員会館で、今年も議員会館で開かれた動愛法改正の意見交流会で登壇されていました。
小柄なお身体なのに、びっくりするほどのエネルギーを蓄えられていたのですね・・
長年、動物実験や殺処分、毛皮や野生動物、家畜の福祉、クマ牧場・・そして、自然、環境にいたるまで
幅ひろく、諸々の問題に取り組んでこられました。
動物愛護管理法改正に向けて、検討委員会にも毎回出席され、家庭動物から野生動物まで、
広範囲にわたる知識の豊かさと厚みは、しっかりと議事録に残されています。
それだけに、今回、動物実験に関する改正が見送られてしまったことは心残りであられたでしょう。
動物実験の関係者や動物取扱業からの攻撃は激烈ではなかったかと思いますが、
それは、それだけ野上氏が手強い存在であったからではないでしょうか。
ALIVEが毎年発行されている全国の犬猫殺処分に関する統計は情報として貴重です。
動物福祉の向上に取り組まれている同じ分野の方々から、何かと批判もあったようですが、
「継続は力なり」という言葉を、その生き方をもって、しめされてきたと思います。
大変な勉強家であり、努力家であられたことに敬意を表します。
日本の動物福祉活動は大きな人を失ってしまいました。
自伝を執筆されていたそうです。
葬儀は近親者で執り行われ、後日、「お別れの会」が開かれるとのこと。
ご冥福を心よりお祈りいたします。
(m)
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- 2012/10/16(火) 01:33:15|
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福島原発事故が、もし首都圏で起きていたら?
(地図は、たくきよしみつ「阿武隈裏日記より転載)
http://gabasaku.asablo.jp/blog/
ピンクのエリアが「警戒区域」。東京23区は立ち入り禁止区域となります。
これが2011,3,11以来、福島県の住民に起きていること。
この地図で見れば、とても他人事とは考えられない事態です。
「安全神話」は作られても、絶対に安心だからと言っても、
首都圏に原発建設はありえない・・
万一、事故が起これば、首都壊滅、国の機能が失われるからです。
というわけで、人口密度の少ない過疎地に建設する。
札束で、人々の頬をたたいて・・
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以下、たくきよしみつ「阿武隈裏日記」より
http://gabasaku.asablo.jp/blog/■ 福島県人同士が憎しみ合う構図今、福島市、郡山市、いわき市などの都市部では、
市民が原発立地や周辺自治体(「30km圏利権」が生じたエリア)から来ている人たちへの憎悪が激化している。
県外の人たちもようやくそのことに気づき始めたようだ。
都市部の市民は、放射能汚染された自宅を捨ててどこかに行きたくても補償されない。
仕方なく、ものすごいストレスを抱えたまま、今日も黙々と、普通に生活している。
タクシーの運転手は客が増えた。
「避難」してきている人たちが毎晩飲み屋で遊ぶから。
飲み屋に呼ばれて客を乗せ、行き先を訊くと
「○○の仮設住宅へ」とか、借り上げしているアパートの場所を告げられる。
3.11前、毎日うちに宅急便を届けてくれていた村の人は、
郡山の借り上げ住宅に一家で避難したまま戻って来ない。
代わりに、富岡やいわきで、津波で家を流された人が毎日山を越えて届けてくれていた。
事故後ひと月で再開した川内郵便局の局員には、津波で家を流されたいわき市の人もいた。
彼らは自分たちの仕事の公益性を十分に承知していて、
仕事をすることが当然と思い、誇りも持っていた。
彼らのおかげで物流を確保できた村の人たちはどうしていたか……。
仕事に復帰すれば就労不能損害補償がなくなるからと、
避難したまま遠巻きに村の様子を見ているだけだった。
働けば働いた分だけ補償が減らされるのだから、
厳しい仕事に戻ろうなどと思うはずがない。
なんとか理由をつけて「失業中」を維持しようとするだろう。
そのことを非難できる人がいるだろうか。
後は「恥」とか「尊厳」の問題になってくる。
郡山やいわきのパチンコ屋、飲み屋は連日繁盛している。
パチンコ屋の駐車場には、日が経つにつれ、ピカピカの新車が目立つようになった。
補償金や義援金で潤った人たちが車を買い換えたからだ。
・・・(中略)・・・
原発運命共同体は賭けに負けたのだろうか? 勝ったのだろうか?
麻薬中毒は立ち直ることが難しい。
人間、みな弱い。
金を目の前にぶら下げられて拒否できる人は少ない。
しかも、家と土地を見えない汚物で汚され、仕事も失っている身となれば、
「こんな金はいらん。俺は仕事をする!」
と宣言する意志力を持てる人は極めて少ないだろう。
「ありがとうございました。またどうぞ」
今夜も福島のどこかで、
飲み屋のマスターやタクシーの運転手が、
原発30km圏からの「避難者」たちにこう挨拶している。
心の中では、その客への憎しみをまたひとつ増大させて。
福島で今起きている本当のことを、日本中の人に知ってほしい。
この国は、こういう手口で我々を手懐けてきたのだということを。
そして、その手口に使われた金は、我々が仕事をして、
なけなしの稼ぎから納めた税金であり、
せっせと節電に協力しながらも支払わなければならない電気料金から出ているのだということを。
放射能より怖いもの……
それは「フクシマ」のような惨劇を経験しながらも何の反省もなく、
こうした「手口」を今もってこの国は使い続けていること。
そして、国民がそれを許し続けているということだ。 (転載おわり)
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いま、「川内村への帰村」を報じるNHKのニュースで、「川内村の全村民が避難を強いられた」と報道され、
全村民が村外に避難しているようなニュアンスでしたが、
残っている住民もいるなら、誤解を与える報道の仕方ですね・・。
(m)
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- 2012/03/26(月) 21:54:59|
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2012年3月11日。一年前の、今日へのメッセージ。
昨年6月、小学6年生だった川内村の女の子が書いた抗議文です。
女の子から抗議文を託された村会議員が、補償金の説明会で、
村の職員、議員、東電社員らが集まっている場で読みあげたそうです。
以下、「裸のフクシマ」(たくきよしみつ著)より引用。
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「原発は私のすべてをうばった。
私の大切な大切な故郷も仲間も学校も今までやってきたこともすべて・・。
原発さえなければ、こんなに悩むことも苦しむこともなかった。
原発さえなければ。
なんで原発なんでつくったんだよ。
川内のみんなとこれからつくりあげていくはずだった歴史もすべて。
あなたは私の何を保しょうしてくれますか?
私の時間を私の仲間を私の心をすべてうばった。
あなたは私のすべてを保しょうしてくれますか?
こんな思いをいだいているのは私だけではないでしょう。
あの美しい川内村をあのあたたかい川内村を
かえしてください。
私のふるさとを返してください。
楽しい思い出がつまった川内村を返してください。
原発のせいで、多くの命が消えました。
どれだけ私達にとって川内村が大切だったか。
お金なんかじゃ、けっして保しょうなんかできないんです。
あなたを私は絶対にゆるさない。
すべてをうばったあなたを。
原発なんて絶対に。
***************************************************************
「放射性物質による被爆より、「原発を組み込まれた人生」の中で生き甲斐を失っていくことのほうが、ずっと恐ろしい」
~ 「裸のフクシマ」より~
(m)
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- 2012/03/11(日) 23:10:04|
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2012年2月1日。日本各地で暴風雪が吹き荒れました。
視界不良。道路なのか、畑なのかもわかりません。
石川県白山市・・ニュースでは、吹雪のなか、登校する子供たちが、
全員、黄色のコートを着て、はぐれないよう、
一本のロープを掴みながら一団となり、吹き飛ばされそうになりながら、
一歩一歩すすんでいました。
陸前高田の一本松。
昨年末、再生が断念されましたが、
今日も吹雪の中、立っています・・

葛谷晋吾撮影 (asahi.com)
吹雪に独り一本松の松かさから採取された種子が芽生え、苗が育っています。
命は引き継がれます・・
(m)
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- 2012/02/01(水) 23:47:04|
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今日、11月23日は「勤労感謝の日」。
ブータン国王夫妻の来日で注目された、「国民総幸福」(GNH)。
47都道府県の「幸福度ランキング」(朝日新聞より)
↓1位 福井 2位 富山 3位 石川 4位 鳥取 5位 佐賀 熊本 7位 長野 8位 島根 9位 三重 10位 新潟
このランキングにははっきりとした特徴があります。
まず、日本海側の県が上位を占めていること。とくに、1位~3位は北陸地方。
気候はきびしいけれど、山や海など、自然に恵まれ、自然産品が豊富で、
ゆったり、のんびり感があること。
過疎だったり、財政的にはきびしい自治体が多いこと・・。
なんだか、ブータンと似ている要素もありますね。
1位の名誉に輝いた福井県は、子供の数に対する保育所定員が全国一。
つまり、待機児童が少なく、3世代同居もまだ多く、女性が働きやすい
環境にあるそうです。持ち家率と出生率も最高評価の10点。
完全失業率も全国2位の低さですが、シャッター商店街は目立ち、
「そんなん、原発やで」とは地元の声・・
福井県は日本有数の原発立地県です。
(羽二重もち、おいし~)
意外に、幸福度が低いのが、北海道(43位)、沖縄(41位)、京都(42位)、奈良(31位)
といった、観光地。
47位、「日本一不幸」なのは、橋本前知事が口グセのように言っている、大阪。
けれど、大阪人は「幸せ」と感じている人も多く、
「すべての部門で改善が必要」とされても、休養時間は全国1位、趣味娯楽時間は2位と、
お楽しみの様子・・
首都・東京は38位・・納得。利便性だけが取り柄というところでしょうか。
東京、キライじゃないけど・・。
7位の長野県、とくに、軽井沢や八ヶ岳あたりには、近年、都会からの移住が目立っています。
定年世代だけではなく、若い世代も・・。
たっぷりとした自然の中で生活や子育てをしたい方が多いようです。
都会に比べたら、大きな土地、家を持てるので、ドッグランや、ガーデニングをしたり、
外食も少なく、自分の家や庭で過ごす時間が長いようで・・
都会人には過ごしにくい冬の季節が、もっとも美しいという声もしきり・・
(軽井沢は雪が少ない・・)
まあ、どこに住んでも幸福と感じる人もいれば、不幸だと思う人もいる・・心の持ちようで・・
ちなみに、チェルノブイリ事故で汚染され、居住が禁止された地域は、
現在、「ポレーシェ国立放射線生態学保護区」となり、
「300年間、人は住めない」そうです。
人が消えた地域には、オオカミやヘラジカ、イノシシなど、多くの野生動物が住みつき、
鳥類は216種、うち58種は絶滅危惧種。
高濃度の放射能が生態系に与える影響はよくわかっていないとのこと・・。
話は変わって、中日・落合監督の退任会見。
8年間、常にAクラス。リーグ優勝や、日本一を含め、常勝チームを作った功績は大。
毛髪ふさふさだったのに、お坊さんみたいにハゲちゃった・・重責です。
確かに、投手戦は見ていて盛り上がらないし、スター選手もとぼしいけれど、
監督の仕事は「チームを勝たせること」。
「オレ流」が、フロントには気に入らなかったようですが、
選手にとっても、落合はこわーい監督だったはず。
星野や野村のように、怒鳴ったり、ネチネチぼやく監督は、親分肌で人情もありそうだけれど、
落合は常に選手をほめながら、冷徹な目で見ている・・見込みがないと思えば、
ばっさり、でしょう?
「ゆっくり眠りたい。これからの時期、いい映画がいっぱいあるだろうし、
映画館の一番後ろの席で女房と見る」
そうでした、落合監督は十代のころから映画好き・・。
いつもように照れくさそうに語った、この方らしい会見でした。

(m)
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- 2011/11/23(水) 11:40:48|
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