児玉小枝著「同伴避難」~新潟県の取り組み~

大震災で被災したペットについて、新潟県の対応を書こうと
思っていたところ、
タイミングよく、児玉さんの「同伴避難」と出会えました。
たくさんの心温まる写真とともに、原発被災区域から、
新潟県各地の避難所へたどりついた10組の家族と
ペットのエピソードがつづられています。

原発事故にともなう避難命令で、あたふたとペットを車に乗せ、
福島県内の避難所では、「ペットはだめ」と断わられ、
車中泊をかさねながら、県境を越えて新潟県に移動。
「ペットはバスに乗せられない」と言われ、泣く泣く放してきたものの、
心配で連れに帰った家族の話も紹介されています。

どの家族にも共通しているのは、ペットは一緒に行くものだと、
ごく当たり前に考えていたこと。
避難所で、ペット同伴は断られるだろうと察知しながら、
車中で暮らそうと思い、そう決めていたから、
新潟県で、「ペット同伴OK」と言われ、皆さん、一様に、
うれしいビックリ!だったようです。

新潟県は近年、2度の大地震の経験があり、
この時に立ち上げた動物救済本部を、今回の震災の数日後に立ち上げ、
これまで培ってきたノウハウの蓄積を、
行政、獣医師会、ボランティア団体の連携のもと、
すべての市町村の避難所で、ペット同伴避難者を受け入れ、
被災地からのペットの搬送なども行いました。

児玉さんの本にも、
ペット同伴避難者向けに貼りだされたポスターや案内、
自由に使えるフードやペット用品の写真が掲載されています。
獣医師の巡回診療や、無料トリミングもありました。

紹介されている家族の方々は、口々に、
行政の対応だけでなく、新潟県の住民の親切を語っておられます。
そして、一緒に避難して来たペットが心の支えとなり、
がんばるぞ~という気持ちにさせてくれたり、
子供たちにかわいがられ、避難所の雰囲気を和ませたことも・・。

新潟県は、かつて、ペットを連れての車中泊によるエコノミークラス症候群で
被災者が亡くなったこともあり、
同伴避難は人の為、という考え方に依拠しているのです。

児玉さんの「あとがき」は、まったくその通りだと思います。

今回の福島原発警戒区域における被災動物への国、政府の対応は、
成熟した先進国家をきどってきた日本の、「命」に対する無頓着さ、むごさを、
世界にさらしました。

警戒区域では、今もなお、食物や水を求めて、苦しんでいる動物たちがいます。

今日から、マイカーでの一時帰宅が始まりました。

残されている動物たちが、一刻も早く救出され、飼い主とともに暮らせる日の
来ることを願ってやみません。

今回の事は、この国の動物福祉の歴史の中で、
後世に語りついでいかねばなりません。

決して、済んだことにしてはいけません。

この悲劇を繰りかえさないためにも、
「同伴避難」が法律で義務付けられ、
新潟県のような取り組みが、他の自治体にも広がることを、心から願います。




現地からの「報告」はコチラより。

(m)
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