【アニマルシェルターセミナー】~参加報告~

2011年10月23日(日)、「アニマルシェルターセミナー」(主催・日本動物福祉協会)が開催されました。

講師: 田中亜紀氏(カリフォルニア大学ディビス校)
     水越美奈氏(日本獣医生命科学大学)

会場: 日本獣医生命科学大学  時間: 10時~17時     

以下、参加報告です。

セミナーは、ほぼ一日を通して開かれ、内容のすべてをご報告できませんが、
シェルターの開始・運営に関して、5つのキィーワード(要点)として、まとめてみました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1.統一
  (スタッフ(職員)の意思統一、ボランティアによる作業の統一、シェルターの目的や運営についての理解統一、など)

2.確認
  (シェルターの目的、遵守すべき事項の文書化、ボランティアの職務記述書、作業内容のマニュアル作成、など)

3.ボランティアトレーニング
  (仕事を開始する前に必ず行う。的確に、効率的に、職員に依存せずに作業をこなすため)

4.コミュニケーション
  (職員とボランティアの意思疎通、職員によるリーダーシップ、ボランティア同士の関係、優秀なボランティア
  コーディネーターの存在、オリエンテーション&ミーティング、インセンティブ、ベテランによる新人ボランティア
  のトレーニング、など)

5.地域性
  (シェルターは地域の動物を引き取り、ボランティアも地元から募集し、譲渡動物は地域へもどる・・シェルターは
   地域と密着している)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(以下、コメント)

シェルターに限ったことではありませんが、とにもかくにも、
人材と予算が必要、と感じました。
セミナーが、主にモデルとしていたアメリカのシェルターは、ほぼ民間による運営ですが、
日本の場合は行政による運営を、私自身は想定しています。

質の高いシェルターの運営にあたっては、当然のことながら、
行政、ボランティア双方に、意欲的、かつ有能な人材が求められます。
そのためには、
短期の配置転換が無い動物担当専門職員の設置は必須。
ボランティアのスクリーニング(選別)も必要。
とくに、安楽死に関しては、日米の考え方に差もあり、意思の「統一」「確認」が不可欠。

上記の5つの要点の中で、おそらく最もむずかしいのが、4・コミュニケーションでは
ないでしょうか。コミュニケーションを円滑にするためには、
有能で、偏りの無いボランティア・コーディネーターが必要です。
これは、職員でも、ボランティアでも、よいとのこと。
ボランティアコーディネーターは、職員とボランティアをつなぐ架け橋的な役割をにないます。

セミナーで紹介されたアニマルシェルタープログラムは、
ボランティアのスクリーニングや、トレーニングのマニュアル化、ミーティングの活用など、
アメリカ的な、機能性、ある意味、ドライで合理的な運営が特徴だと思いますが、
日本への導入にあたっても、たいへん参考になるものです。

アメリカのシェルターボランティアは、女性が約8割を占めているとのことですが、
週に1時間、月に4時間と、少ない時間でも参加できるそうです。
ただし、必ずトレーニングを受けて、ボランティア登録をした人に限るとのこと。

日本でも、短時間ならやってみたい、という人は多いでしょうし、
多くの市民がボランティアに参加できれば、それだけ、動物福祉の向上に関する知識や
関心もひろがり、世論形成へとつながっていくだろうと思います。

こうした有意義なセミナーの内容を、動物愛護活動の特定層だけでなく、
一般の飼い主や市民にも、ひろめていただければ幸いです。

シェルターセミナーでしたが、官民協働の啓発活動にも共通して役に立つ内容でした。

111023_0944~02
  会場となった日本獣医生命科学大学のクラシックな校舎内

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アニマルシェルターセミナー第2弾!

~ボランティアに必要な基礎知識~


 動物福祉事業に関わる動物の保護施設(シェルター)では、
その運営にボランティアの果たす役割は非常に大きなものがあります。
欧米ではボランティアの教育システムが確立しており、・・(中略)・・

 日本においても、優秀なシェルターボランティアの育成は喫緊の課題となっていることを踏まえ、
第1弾の、ボランティアを受け入れる側を中心とした内容のセミナーに引き続き、
第2弾として、シェルターボランティアをするために必要な基礎知識を中心に据え、
実際に犬を使ってのデモンストレーションを入れながら、
実践に向けてファーストステップを踏み出します。

<日時>
 2011年12月17日(土)10:00-17:00 

<会場>
 日本獣医生命科学大学
 東京都武蔵野市境南町1-7-1 (JR武蔵境駅下車徒歩3分)
 TEL:0422-31-4151

<定員>
 120名
   
<講師>
 田中亜紀氏(シェルターメディシン・カリフォルニア大学デイビス校)
 水越美奈氏(動物行動学・日本獣医生命科学大学)
 矢崎 潤氏(日本動物病院福祉協会認定家庭犬しつけインストラクター)

<受講料>
 無料

<主催>
 (公社)日本動物福祉協会 

<協力>
 (公社)日本動物病院福祉協会

<協賛>
 メリアル・ジャパン㈱  マースジャパン リミテッド

<お問い合わせ・お申し込み>
 (公社)日本動物福祉協会
 TEL:03‐5740‐8856 FAX:03‐5496‐0930 
 ※席数に限りがございますので必ず事前にお申込下さい。

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