【動物愛護管理法改正に向けて】~動物虐待と多頭飼育~

2011年11月16日。現在、環境省が募っているパブコメの
トップ項目に掲げられているのが、「動物虐待」への対応です。

どのような行為が、「動物虐待」とされるのか。
現行法では、「殺傷」や「遺棄」が挙げられていますが、
「動物の酷使」「ネグレクト」など、今まで明確に位置づけられていない行為を
例示して規定し、罰則をより具体的にして、積極的な摘発と
虐待行為の処罰を確実に進める必要性が問われています。

「動物虐待」と関連するのが、多頭飼育や、アニマルホーダー(動物を
病的に集めてしまう人)の問題です。

以下、ドイツで獣医師になられ、ペットの問題行動学を専門に治療されているDr.TalismanのHPより引用。
http://www.geocities.jp/talismankatze/mensch_tier1.html

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アニマルホーディング研究評議会(Hoarding of Animals Research Consortium - HARC)によると、
アニマルホーダーは、76%が女性、46%以上が60歳以上、50%以上が一人暮らし、
そして、60%以上が問題を全く認識できない状態であったと報告されています。


これまで一番多く被害に遭っている動物は猫、次いで犬。
これらの動物は、69%以上のケースにおいて、床に糞尿垂れ流しという不衛生な状態で飼われ、
80%以上のケースにおいては、すでに病気になったり
又は動物の死骸が見つかったという悲惨な状態です。


なぜ、アニマルホーダーがこれらの動物虐待といえる行為を犯すのか?
それは、現在、4種類に分類されている、アニマルホーダーのタイプによってこのように考えられています。

1. 過剰な世話タイプ: このタイプは、動物だけが唯一の話し相手という、
 多くは社会からやや孤立している状態の人。
 はじめは何匹かの動物を世話するだけなのですが、
 繁殖のコントロールなしという状態で飼い続けるうちに、
 動物の数があっという間に増えはじめ、
 また、自分自身が高齢であったり、病気になったりすることで、
 動物の世話どころか、不衛生な状況を、自分で認識することもできず、
 加えて相談できる人もなく・・・結局どうしようもない状態に陥ってしまうというタイプです。

2.動物救助者タイプ: このタイプのアニマルホーダーは、
 社会から孤立しているわけではないのですが、
 動物を救うことが自分の使命であると頑なに信じ、
 一匹でも多くの動物を救おうと活動します。 
 自ら積極的に不幸と思われる動物を集め、結局、その数が増え続けることにより、
 スペース、食餌、衛生状態、ケアや医療措置において
 適した環境での飼育が困難になってきます。

3.ブリーダータイプ: このタイプは、犬、猫などをショーに出すことや、
 売買することを目的で繁殖させるのですが、
 思うように売れなかったりすることで、
 いつのまにかコントロールを失ってしまうというタイプです。

4. 搾取者タイプ: このタイプは、自分のエゴだけで、愛情もないのに
 (物を衝動買いするように)好き勝ってにたくさんの動物を飼い、
 ケアや医療措置においてもほったらかしです。
 それに対して何の罪悪感もなく、自信のある態度で平気でうそをつき、
 社会的にはなんら問題なく生活していたりするので、発見されにくい厄介なタイプと言えるでしょう。

参考文献
Deininger E.. (2009) Animal Hoarding. Angewandte Ethologie DVG, April 2009, München.

                                                      (引用終わり)
******************************************

「動物愛護管理のあり方検討小委員会」では、「多頭飼育者」について、
「登録」など、なんらかの規制をかけることが検討されていますが、
問題は「数」ではなく、「飼育されている状況」です。
20頭いても、適正に飼養されているなら問題はありませんが、
頭数が多くなれば、それだけ人手も費用もスペースも必要で、
動物の福祉に配慮して飼うことがむずかしくなってきたり、
周囲から苦情が寄せられるようにもなります。

すべての「多頭飼育者」が病的というわけではありませんが、
「はまりやすい人」「将来に目標を見出せない人」「孤独な人」
「ストレスがたまっている人」「判断するのが苦手な人」などは、
アニマルホーダー予備軍と考えていいのでは・・。

たとえば、「家族の反対」などで、歯止めがかかる場合はいいのですが、
ホーダーの多くが、高齢の女性の一人暮らしという数字から見ても、
収集癖に、自分自身、気づいていない場合も多いようです。

もう20年ほど前になりますが、私は、2のタイプになりかけたことがあります。
近所のノラネコを保護して飼い、5匹になった時、獣医さんが仰いました。
「ネコは人をハメるところ(魅力?魔力?)がある。(これ以上増やさず)里親を探した方がいい」
この言葉に、ハッとしたことを、今でもおぼえています。
当時は、仕事でかなりストレスがありました。
(もっとも、私は定期的に他県に移動するので、車に積めるキャリーの数も歯止めとなりましたが・・)

前述したように、すべての多頭飼育者がホーダーというわけではありません。
飼養状況については、
「事前連絡なく立ち寄った時に、中を見せてくれるか、どうか」も目安の一つ。

飼育者がホーダーである場合、動物を保護しても、再び同じ行為を繰り返す傾向があり、
心理カウンセリングなどを通じて、本人の心の治療をすることが肝要です。

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★ 猫虐待死で逮捕された川崎市の男、事件の経緯詳細
http://ameblo.jp/calendulacat/entry-11076081415.html
 
 この男性の場合は、4のタイプに当てはまりますね。極度に虐待性が強い性向。

動物虐待については、過去に起きた事件を通して、
児童虐待や犯罪との関連が指摘されてきましたが、
この関連性をさらにつきつめて研究、具体的なデータを提示することが、
動物の保護、摘発、処罰など、動物虐待への積極的な対応につながる
のではないでしょうか。、

★ドイツのペットショップ事情
http://www.geocities.jp/talismankatze/mensch_tier3.html

      タマらんブログは、動物との共生フォーラムのブログです。

(m)
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