動物愛護管理法の改正に向けて 「ペットオークション」(その3)

「ペットオークション」の続きです。

ブランドのバッグや洋服を買うような感覚で、
流行犬を、外見や値段につられて買った人は、
飽きてしまったり、世話をするのが面倒になり、
殺処分へ持ち込む確率も高くなるのではないでしょうか。

一昔前、純血種を飼いたいと思えば、「愛犬の友」などの
雑誌を見て、ブリーダーに直接問い合わせ、見に行って、
入手したものです。
街中にペットショップはありましたが、小規模な店が
大半で、マニアックな店と劣悪な飼育環境の店とに、
分かれていたように思います。
そもそも、まだ雑種が多かった時代で、純血種を飼うのは
贅沢にも思われていました。

1970年代後半に、サンフランシスコに住んでいましたが、
毎週末、新聞には、ブリーダーの譲渡広告が
求人情報のように、ズラリと掲載されます。
これを見て、希望に合った条件のブリーダーから直接に購入するか、
SPCA(虐待防止・保護センター)から入手するのが一般的。
街中でペットショップは見かけませんでした。
こうした入手方法は、欧米では、今もそう変わらないようです。
ペットショップがある国や州もありますが、用品主体とか、保護犬猫の
譲渡を兼ねているショップもあると聞いています。
その背景には、「生体の展示販売」に反対する世論があります。

しかし、日本では、バブル期に入った頃から、高級犬猫の嗜好が高まり、
需要が格段に増え、大型ペットショップチェーンが登場します。
「マニアックな個人ショップ」から「利潤追求型」大型店舗への分岐点。
例えば、「コジマ」の創業は1916年と古いですが、会社設立は1989年、
まさにバブルのただ中です。
動物に関連のない異業種からも、ペット産業への参入が増え、
ブリーダーからの購入だけでは、供給が追いつかなくなります。
そこで登場したのが、仲買いによるセリ市、「ペットオークション」です。

「犬を殺すのは誰か」(太田匡彦著)によれば、
「現在、日本最大規模のオークションを経営している業者は「プリペット」。
六本木ヒルズ森タワーにオフィスを構え、動物病院や、動物霊園も経営していて、
親会社は投資ファンド」

「プリペット」の会員規約には、オークション会場への入場の際に、
「サンダル、スリッパ、下駄などでの入場、刺青を露出しての入場などは固く禁じる」
と、あります。

(第5回)同小委員会議事録において、林良博委員長は、
「取り締まる対象(ブリーダー)の中にこわい人がいるということが、
やっぱり大きな要因になっているだろうということも、
あまり表に出せない話ですけども、あると思います」
と述べています。

動物愛護管理のあり方検討小委員会(第3回)議事録の中で、
オークション業者で構成される「全国ペットパーク流通協議会」会長は、
「全国ペット協会(ZPK)さんと特に関係はありません。
ただ、相互に情報を取り合ってやっていっているのも事実です」
と述べていますが、
ZPKの役員は、大規模ペットショップチェーンの幹部が兼務していたり、
現在の流通形態を見るかぎり、
両者は、切り離せない関係にあるのだと思います。

こうしたチェーン店の中にも、
殺処分される犬を引き取って、譲渡活動に協力しているショップもあります。

大手チェーンこそ、命への利潤追求の弊害を自覚し、ペットの福祉を率先して考え、
殺処分を減らす取り組みに、積極的にかかわるべきと考えます。

今回の法改正で、ペットオークションには、おそらく「移動販売」の範疇で、
規制がかかると推測しますが、それで、まっとうな市民の倫理的な嫌悪感がなくなるわけではありません。
トレーサビリティーの問題も大きく、
将来に向けては、現今の、ペット流通形態のあり方そのものを、
考える必要があると思います。  (m)
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ココ いたいけな命

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