【動物愛護管理法改正】~8週齢規制がもたらすもの~

8週齢規制の実現を危ぶむ声が大きくなっています。
「販売時8週齢」の妥協となるなら、
取扱業は、あの手この手でごまかしてくるでしょう。

キィーワードは「親兄弟から引き離す週齢ないしは日齢」。

ただ、「親兄弟から引き離す時」と定まったのは、第5回検討小委員会だったと思います。
それまでは、動物団体の表現もばらばらで、統一されていませんでした。
今なお、「販売時」と思っている行政、ボランティア、マスコミも多いし、
政治家が「販売時」と思い込んでいても不思議ではありません。
(さまざまな懸案事項をかかえていますから・・)

一般の飼い主には、「8週齢」と社会化の問題は、未だほとんど知られていませんし、
私自身もピンと来なかったのですが、
長年お世話になっている、かかり付けの獣医師のお話を伺ってから、
意識するようになりました。(先生は12週齢を推奨)

「8週齢販売」を法律で義務づけているイギリスには
生体を販売するペットショップがありませんから、
販売=ブリーダーから顧客への引渡し(=親からの引き離し時)となります。
ドイツでも、アメリカでも、基本的には、ブリーダーから直接手に入れるので、
「8週齢までは親から離さない」という法律が生きてきます。
この間に、良い環境で、十分に人との、良好な関係が築けるかどうか、
それが将来、問題を起こさないために重要とのことです。

日本で、8週齢が独り歩きして、パピーミルのような悪質なブリーダーのもとに
長期間、放置されるとしたら最悪です。

しかし、それでも、今回の改正で、8週齢規制を実現させることには意味があります。
とにかく、8、8、8とアピールして、「幼い犬猫を飼わないよう」
消費者の意識を変えていくこと・・。

動物取扱業がなぜこれほど頑強に「8週齢」に抵抗するのかというと、
これが実現すると、生体の流通形態を根底から変えるきっかけとなるからです。

8週齢にすれば、それだけ経費がかさみ、生体の価格に上乗せされます。
価格競争が激しくなり、店舗を持たずに、人件費などの経費をなるべく削減した流通形態、
つまり、ネットを介したブリーダー直販が増えるでしょう。
価格を上げないために、仲買人やセリ市をとっぱらってしまうことになります。
そこで困るのが、セリ市業者(投資ファンドなど)と、
セリ市頼みの大手ペットショップというわけです。
(すでに、ほとんどの業種で、産直は一般的な流通形態となっていますが・・)

時代の流れを敏感にとらえている業者はすでに、直販の方向へと動き出しています。
今後、この流れはますます加速するでしょう。
「うちは8週齢を守って、良い環境で世話し、健康で飼いやすいペットを提供しています」
というのが、売り文句になるのです。

ショップで生体展示をしない、感染症を蔓延させるようなセリ市を通さない、といった面から、
ネットを介した直販は利点があるのですが、ただし、

・購入者が購入前に見学し、必ず現物確認することを義務づける。
・ブリーダーの氏名・連絡先、生体の誕生日など、トレーサビリティーを確保する。
・ワクチン接種の義務付け
・生体に負担のかかる輸送方法や遠距離への輸送を禁じる

などの手立てが必要です。
また、ブリーダーを許可制として、開業時の立ち入り検査、定期的な立ち入り検査
をするなど、飲食業と同様の監視体制も求められます。
(地方自治体では飲食業も、獣医師が立ち入り検査をしています)

8週齢規制が実現すれば、
売れ残りのリスクが増す生体販売をやめるショップも出てくるでしょう。
また、消費者が、良質なブリーダーから直接にペットを購入する機会が増えれば、
生体をあつかう小売業は衰退します。

大手ペット業者は、時代の流れを読みとり、
8週齢規制に抵抗するエネルギーを、
既存の販売形態を見直し、新しい方向性の模索と転換へ向ける方が得策ではないでしょうか?

201201-chah01_convert_20120127014257.jpg チャースケ

(m)
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No title

わ!ありがとうございますチャー☆

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achoponchaさま

この写真、本当に可愛い!お宝写真ですね。
実は2回目の登板です。
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