【原発警戒区域 動物救援】希望の牧場 第2回公開討論会/視聴記録

2012年9月29日(土)。「希望の牧場」による公開討論会をUstreamで視聴しました。14時~17時。

以下、参加者の発言を抜粋しました。聴き取りにくい箇所もあったので、誤りがありましたらご容赦を。
後日、「希望の牧場」のブログ(録画)でご確認ください。
(太字は当ブログ)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(事務局・針谷氏)
現在、福島第一原発警戒区域内には、1000頭ほどの牛が生き残っている。
その内、200~250頭が野良牛。国、農水、県による殺処分は続いている。

「希望の牧場」は圧倒的なエサ不足。被爆牛を生かす意味が見つからない。


事務局より、第一回の討論会で説明のあった獣医師会のプロジェクトについて再び説明がありましたが、
ここでは省略いたします。
以下をご参照ください。
  ↓
http://doubutsuforum.blog.fc2.com/blog-entry-291.html

獣医師会による社団法人立ち上げ: 名称「福島第一原発事故に係る家畜と農地の研究会」

☆家畜を20キロ圏外には出せない。

10月以降、説明会を実施。区域内北側に研究目的の牧場を設置(そこに牛を集約する)。
獣医師を雇用し、診療所を開設する。50~100ベクレル被爆の研究。
農家の意思を確認する。

・殺処分の予算は今年で終わる。来年からは遺骸処理も含め農家の負担となる。

(吉沢氏)
 現在、「希望の牧場」は超過密状態。
・希望の牧場330頭 /やまゆりファーム70頭(内メス50頭)

個体管理ができず、自然淘汰の状況。放れ牛の時に自然交配が進み、3頭生まれ2頭死ぬような状態。
子牛は栄養失調で死ぬ。
やせこけた牛と強い牛に群れが分かれ、やせている牛は冬を越せないだろう。

被爆の影響かは分からないが、斑点牛がいる。

牛は野良でいるのが一番幸せ。放してしまいたいが、苦情が出るので、そうもできない。

被爆牛を役立たせる道を模索し、かたちにしたい。

11月~4月の牧草をどう確保するか?

(村田氏)
 冬に向けてのエサの確保が最重要課題。
 クリーンな餌を与えれば、汚染レベルは下がる。
 浪江の牛もクリーンになって来ているのではないか?
 牧場の経営として考えれば、元の状態に戻すことをめざしたい。

「希望の牧場」に今いる400頭をどうするのか?

(吉沢氏)
 これは、放射能、国、東電との人生を賭けた闘争。原発をやめてもらう。
 国と町の考え方は違い、住民は見捨てられるおそれがある。
 5年後の帰町計画は、住民を分裂させないためだが、町民はばらばらになるだろう。
 10月に二本松で、副町長を呼んで討論会をひらく。
 11月をめどに居住制限区域の見直しがされるとのこと(許可証がなくても入れるようになる)。

☆獣医師会のプロジェクトと連携するメリットは?
 まだ内容が検討中で、よく分からない。医療や餌の面でメリットがあるのでは?
 プロジェクトに参加するかどうか、結論はまだ。
 予算、期間なども聞いていない。
 参加する研究者: 岩手大学・岡田先生、北里大学・カキザキ?先生、東北大学・佐藤先生
          代表・東京大学(現在は東京農業大学?)林先生

すでに設立された「懸(かけ)の森みどりファーム」は東北大、北里大(応用動物行動学)による
牛の除染の研究。

☆農水省は以前から、牛に放射線をあてて研究しているが被爆牛を使う意味はあるのか?
 今までの殺処分でも、たくさん解体しているが・・

☆岡田先生によれば、牛のQOLを高め、低被爆量に関して長い経過観察が必要とのこと。

(吉沢氏)
 農水省に言っても限度がある。被爆牛は原発再稼動に邪魔。証拠隠滅をさせず、科学的なデータをとり、
 記録に残せ。農水省は殺処分に関しては頑なに取り下げない。

(やまゆりファーム)
 獣医師のプロジェクトには参加しない。実験に解体を伴うだろうから。
 死ぬと分かっても最期まで面倒をみる。
 餌や医療は? 何とか手立てを考える、引越しもありうる。
 「希望の牧場」さんには大変お世話になっている。
 しかし、QOLは一ヶ月くらいで悪化した。
 ここで生かしてて、牛のためになるのか?
 見通しなく、人材なく、お金がない。いっぱいいっぱいの状況。
 できれば別の土地と思うが無理。
 寄付は別々、電気代なども別に払っている。

「みんなの党」久米氏
 ツイッターで討論会のことを知って来た。状況を知りたい。

「みんなの党」渡辺代表の奥様
 栃木は福島とならぶ酪農・畜産県であり関心をもっている。情報を得て、代表にも伝え、
 現場に行ってもらう。

(吉沢氏)
 政治家に行動力を求めたい。

(ふるさとと心を守る友の会)(旧家畜お助け隊)
 苦しませながら生かすのは避けたい。

(針谷)
 私が「落としどころ」と言ったのは、獣医師会のプロジェクトが十数軒の苦しんでいる農家への
 救いの手となるのではないかという意味。
 QOLのための数減らし。

(会場より) 
 過密飼育は緩慢な殺処分ではないか?

(吉沢氏)
 やまゆりの牛を引き受けるにあたっては正直悩んだ。でも受け入れてよかったと思う。
 多くの人が応援に来てくれたし、牛を見に来てくれた。助け合う意味を感じた。
 牛のことばかりではなく、バイオマスなど、自然エネルギーの開発にも彼の地で取りくんで
 いきたい。牛飼いがバイオマスに一番近いところに居る。
 3年でかたちにしたい。風化も進み、記憶も薄れ、隠蔽されたくない。成果を出したい。

(村田氏)
 400頭はスペース的には不可能な頭数ではない。
 問題は人手不足!
 ボランティアは、許可証の必要もあり(自由に入れない)、放射能被爆の問題もあるので、
 自己責任で来てもらっている。
 獣医師会のプロジェクトについては、初めから農水の回し者とか言わずに、
 まずは話をよく聞いてから参加する。
 牛は犬猫とはちがい、食べ物。除染して、本来の姿にもどしたい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
前回の公開討論会を視聴した時も感じましたが、吉沢さんという牧場長には、
日本にもまだ、こんなに素晴らしい‘日本男児‘がいたのだ!と感銘を受けました。
自分に正直で、命を心からいとおしみ、実直な方だと思いました。

その吉沢さんの、深い苦悩を感じました。

その理由は、牧場に牛が多すぎて、満足な個体管理ができないこと、
序列の低い牛たちが餌を取れずに衰弱し死んでいく、
牛は増えつづけ、栄養不足の母牛から生まれた子牛は次々と死んでいく、
牛飼いとして、こんなにつらい日々はないでしょう・・

しかし、一方で「決死救命」・・今まで闘ってきたことの意味は?
被爆牛を生かし続けることの意味は?
・・大きな葛藤を抱えていらっしゃるようです。

400頭の牛の命の重さが吉沢さん一人にのしかかっている、そんな状況下で・・
いわば、毎日が綱渡り・・

近い将来、「希望の牧場」は答えを出さなくてはならないでしょう。
冬を越せない牛たちがいるのです。

村田氏は除染により、将来の牛の流通再開をめざしていらっしゃいます。
牧場の経営者としては当然のことです。
村田氏は、牛は犬猫とはちがい、食べ物だ、とおっしゃいます。

それこそ、「希望の牧場」が向き合わなければならない本質的なことではないでしょうか。

「希望の牧場」にはジャーナリストも加わり、発信力もあり、
吉沢氏のエネルギッシュな街宣活動などもあって、
他の畜産農家や保護グループにとっても頼もしい存在です。

吉沢氏が、「やまゆりファーム」の牛を引き受け、たくさんの人(ボランティアを含む)
が来てくれた、と発言されたのには一寸、おどろきました。

「やまゆり」は犬猫のボランティア活動をされていた方々が立ち上げ、
獣医師会のプロジェクトには参加せず、
牛を終生飼育する方向です(但し、財政的、マンパワー的に可能かどうかは分からない・・)
終生飼育をはっきり打ち出すと、ボランティア(主に犬猫の)は集まりやすく、
寄付者も安心する傾向があるのでは?

「希望の牧場」はボランティアの集め方が少し弱かったのかもしれません。
放射能の問題もあるし、ただでさえ国から疎まれているので、
目立ちたくなかったのかもしれません。
(新しいHPを準備中とのことです)
また、当初から、「動物実験」と絡められ、寄付を躊躇する人もいたと思います。

一方、犬猫愛護の人たちが「希望の牧場」を支援し、その感覚で牛のことも考えています。
その点については、前回の討論会の折、東北大学の佐藤先生が、
「動物愛護」はかわいい、かわいそう→人間のため
「動物福祉」は牛のQOLを上げること、と指摘されています。(岡田先生が代読)

今回の討論会でも、典型的な発言が出席者からありました。
「馴れているいい子(牛)は生かす、汚い、なつかない子はあきらめる」

ペットの愛護と家畜の福祉が混在していることが、問題を複雑にしている面も
あるのではないかと思います。

問題は圧倒的なエサ不足と人手不足!

ETV特集さん、「希望の牧場」を取り上げてください!
少なくとも、どなたか、ドキュメンタリーを作っているのでしょうね・・
「希望の牧場」の歩みと存在そのものが、原発事故の生き証人です。

(m)
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ジャンル : ペット

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映像関係者

廃用母牛や、廃用母羊のお世話をしていたので、「希望の牧場」さんの思いに、こころ揺さぶられます。

 フェイスブックに映像関係者がいるので、伝えます。

Re: 映像関係者

>じゅん様

ありがとうございます。

例えば、「秋田八幡平クマ牧場」は頻繁に報道されるためかアクセス数も毎日コンスタントにありますが、
「希望の牧場」のは方はさっぱり・・
あれだけ、吉沢さんやスタッフが街宣やらイベントをされているのに、警戒区域内で、政府の殺処分に
従わないということもあってか、マスコミがほとんど報道していないのです。
存在を知らなければ、支援したくてもできません・・
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