「地域猫」と「外猫」。ボランティアでも混同している方が結構いるようです。
「地域猫」とは、地域住民の理解を得て、地域のボランティアや住民が管理し世話をしている猫のことです。
これに対し、「外猫」とは、個人または、複数の人が世話をしている屋外の猫をいいます。
「地域猫」も「外猫」も、野良ネコ=飼い主のいない猫とも呼ばれます。
(とくに、一般の人々には、みんな野良ネコに見えます)
地域猫であるかどうかは、周辺住民の理解を得ているかどうかです。地域猫活動の目的は、飼い主のいない猫を減らすことで、地域猫は、そのための過渡的な措置。「地域猫」を言葉だけで説明されると、なるほど、とうなずけるのですが、
厳密に定義された「地域猫活動」を実現するのはハードルが高いのも事実。
先ず活動の軸として、毎日、昼夜を問わず走り回って奮闘する熱心な猫ボランティアが必要。走り回るのが近隣にとどまればまだよいのですが、あっちから、こっちから、
不妊去勢やら、仔猫の繁殖やら、病気の猫への対応やらで、お呼びがかかります。
言い方は悪いけれど、猫にハマっている人でないと、とても毎日続けられることではありません。
そして、猫のボランティアの多くは、日々、多くの時間を猫のために割いていて、
ストレスが溜まり、数年でやめてしまうか、逆にライフワークになるか、のような気がしますが、
いずれにしても大変すぎて、活動人数が増えません。普通の猫好きや、猫の飼い主では務まりません。
地域猫は、XX町X丁目XX番くらいの範囲が対象となりますが、この範囲に猛烈な猫(動物)嫌い、
度を越えた清潔好きの住民が居ると、この方々を説得するのに多大な時間と労力を要します。
そして、大抵の場合、このような住民は存在します。
「野良ネコの問題は地域で解決すべき環境問題」という理論を展開する猫ボランティアさんがいますが、
これは猫に偏りすぎて、ちょっと押しつけがましく感じます。というのも、
猫が増えてしまった地域の多くに、一軒または、複数軒の、無責任なエサやり宅があります。
つまり、不妊去勢をせずに、エサだけを与えている家や人のせいで、猫が増えたのです。
猫は繁殖を繰り返し、地域住民の敷地で産まれた仔猫は、公園などに遺棄されたり、
動物管理センターに持ち込まれるか、病気や交通事故で多数が死にます。
これが都市部での「捨て猫」の実態です。
もともと犬や猫が好きな人は世の中の2割、嫌いな人も2割、あまり関心の無い人々が6割と言われます。
高齢化社会ということもあり、地域の住民は介護に追われたり、多くの問題を抱えてもいます。
猫と接点の無い住民に、「野良ネコの問題は地域で解決すべき・・」と説いても、
あまり説得力をもちません。
また、何年も「地域猫」活動をしても、猫の数は減らず、逆に増えているケースもあります。
殺処分削減のため、行政が注力すべきは、「地域猫」の実現ではなく、
飼い猫や野良ネコの不妊去勢を徹底的に進める施策の展開でしょう。長年、猫の保護活動に特化したボランティアさんたちを見ていると、中には、感情過多だったり、
人の話に流されやすい人、決めつけるタイプの人、行政の批判ばかりする人などが見受けられます。
自分の世界を狭めないよう(猫一辺倒にならないよう)、ニュースや新聞に目を通し、
政治や時事の情報を仕入れ、社会的な知識や見識を深めることも大切だと思います。
反社会的な行為があった人物や団体と連携しないためにも!
(m)
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テーマ:動物愛護 - ジャンル:ペット
- 2014/03/26(水) 00:05:09|
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