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杉並どうぶつ相談員ダイアリー【桜の季節に逝った猫】

神田川の桜09年4月5日+010_convert_20110417212040

白色、所々に小さな黒いブチのあるオス猫、ゴン太。
百戦錬磨の野武士。汚れ、傷だらけの、頑然とした野良猫。
ゴン太というのは、私が勝手に名付けて、呼んでいた名前。

住宅街の、踏切に近い路で、時おり彼を見かけた。
彼はいつも独り路傍を歩いていた。
前方を見ていても、特に何かに興味を示すふうでもなく、
うつむき加減に、一定の歩調でゆっくりと歩いていた。
私が呼びかけても、振り向いたことはなかった。

去年の桜のころ、いつもの場所で、ゴン太に出会った。
しばらく見ない間に急激に痩せ衰え、死が間近に迫っているように見えた。
彼は歩くのがやっとという有様で、ひどくよろけながら身体をひきずり、
路傍を一歩一歩進んでいた。

しかし、私は彼に救いの手を差し伸べはしなかった。
彼は私に目もくれなかった。助けを欲しているようには思えなかった。
険しい人生の終着点に、自分の意志と力で到達したいように思われた。
人と人の関係がさまざまであるように、人と猫との関係もさまざまである、と思う。

しばらくして、ゴン太が死んだことを踏切の近くに住む人から聞いた。
ゴン太がいつも数軒の家を回って食物を得ていたことを知った。
自分の死期が迫って、その一軒一軒を訪ね、挨拶をしていったのだという。
あの日、苦しそうに、力を振り絞って歩いていたのは、ゴン太のお礼行脚だったのだ。
ゴン太が死に瀕しているとは気づかず、彼の行動を不可解に思った世話人もいたらしい。
そして、ゴン太が最後にめざしたのは、踏切の傍らのIさんの店だった。
Iさんは気さくで気丈なひと。これまでも野良猫を看取っている。
Iさんは、ゴン太のためにフカフカの温かい寝床を用意した。
ゴン太は一晩その床で眠った。
翌朝、Iさんは、線路わきの土手で息絶えているゴン太を見つけた。

ゴン太が最期に見た夢は、一体どんな夢だったのだろう……。
 

                                         
                              (「雨聴便り・2009年4月」より転載)

**********************************************

先週、19日(火)、平成23年度「杉並どうぶつ相談員」の委嘱式が杉並保健所講堂でありました。
その後に、懇親会。新メンバーを加え、20名ほどが参加しました。
簡単な自己紹介のあと、検討中の事項について話し合いました。
まずは、前回の連絡会での意見をもとに、Tさんが作成してくださっている「猫の正しい飼い方」の
チラシについて。
杉並区には、飼い主のいない猫の世話をしているグループ向けのガイドラインはあるのですが、
個人で世話をしている方へのチラシが無いので、不妊処置や置きエサをしないなど、
気をつけていただきたい事柄を盛り込みました。
そして、今年度から、各地域の「区民センター祭り」の折、犬、猫の飼養相談を行うことになって
いますので、その打ち合わせ。
大震災で被災した動物の話も出て、飼養相談では、災害時に、あわてずペットと避難できるよう
普段からのしつけや、準備しておきたい物などについても取り上げようという意見が出ました。
区の方としても、ペット連れの住民向けに別棟(別室)の避難場所を準備いただきたいと願います。

誤解されている方もいらっしゃるのですが、
杉並区には「猫の登録制度」や「餌やり罰則」の条例はありません。
その代わりとして、作られたのが、「杉並どうぶつ相談員制度」です。

それから、3年。相談員は意欲的で、いくつもの企画を出したものの、区の方が動いてくれず、
みんな、本当にじれったく思い、愛想をつかして辞めてしまった人もいますが、
昨年から今のM課長になり、ようやく、実質的な意味で動き出せそうです。

相談員は、地域ごとに班分けされていますが、
東京都愛護推進員のように、各人がばらばらに活動するのではなく、
区と連携し、みんなでひとつのことをやる方向性もめざしています。
相談員は、さまざまなバックグラウンドをもち、
猫TNRや、保健所から犬を保護されているなど、
グループや個人としても、活動している方々がいらっしゃいます。

杉並区には、相談員以外にも、NPO法人「自然と動物を考える市民会議」
「ラ・コントレ・ミグノン」「杉並どうぶつネット」などの団体や、
個人で活動されている区民もいます。
団体や個人、どうぶつ相談員が、どこかでつながっているような状況です。
保護活動は現場、啓発など、自分が出来ること、自分に向いていることを
地道に続けていくこと、持ち味のちがう、異なる活動が重複していることが、
人と動物の共生を実現していくうえで大切ではないでしょうか。
どうぶつ相談員は各自がマイペースで楽しく活動できればいいですね。

この大震災を通して、普段から、行政とボランテイアの連携、ボランティア
のネットワークを築いておくことの必要性を痛感しました。

「杉並どうぶつ相談員」になるには、「杉並地域大学・杉並どうぶつ相談員講座」
(週1回2ケ月)を受講する必要があります。

(m)
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テーマ : 猫のいる生活
ジャンル : ペット

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No title

「行政とボランティアとの連携」、同じことを、私も保健所に書いて提出しましたよ~

被災地の方ですが、福島県がやっと決定してくれたようです!
☆福島第1原発:警戒区域内のペット保護へ 必要あれば除染 (毎日新聞 2011年4月27日 20時29分)
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110428k0000m040075000c.html

No title

コメントありがとうございます。私も丁度ニュースに気づいて
ブログを書いていたところで、今アップしました!

No title

はじめまして。杉並 地域猫で検索してこちらのブログの存在を知りました。西荻北町で地域猫たちにご飯を提供しているのですが、ご近所の方たちの理解を得られず、この種の活動をしていらっしゃる方たちや、杉並どうぶつ相談員の方たちと連絡を取らせていただく方法等、お知らせいただけますと助かります。どうぞよろしくお願いいたします。

No title

はやし様

地域猫のご相談、下記のアドレスにご連絡ください。
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