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イルカ追込み漁~除名騒動と鎖国思考~

和歌山県太地町のイルカの追い込み漁によって野生のイルカを

水族館に供給しつづけるなら除名すると、世界動物園水族館協会(WAZA)

から最後通告を突きつけられた日本動物園水族館協会(JAZA)だが、

残留希望99票, 離脱希望43票の大差で残留を決めた。

動物園は正直、ホッと胸をなでおろしているだろう。

現在、太地町の追込み漁でイルカを調達している日本の水族館

は24施設、イルカの数としては200頭になる。

先日のブログ記事で書いたとおり、4施設がJAZAからの脱退を検討中。

太地町の「町立くじらの博物館」も含まれる。

マスコミで大きくとりあげられた除名騒動だが、ほぼすべての報道が、

水族館でイルカの入手が困難になる、さあ、困った、どうしよう、

イルカのショーが見られなくなるかもよ、程度の浅さであるが、

21日朝日新聞の朝刊から、的を得た記事を見つけたので、

以下に抜粋。(下線は当ブログ)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11765125.html?_requesturl=articles%2FDA3S11765125.html&iref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S11765125

<考論>見る側の意識も問われる

JAZA前会長の山本茂行・富山市ファミリーパーク園長の話 
日本の水族館や動物園は、太地町から安くイルカが手に入れられるので
保全への取り組みを棚上げしてきた。
WAZAは、2005年に世界動物園水族館保全戦略をまとめ、
自然から生物を収奪するのではなく、
自然保護センターとしての役割を水族館が果たしていくことを求めた。

欧米では、野生の生き物を捕まえて飼い、
ショーをするということを否定する動きが強まっている。
イルカなどの海洋生物は頭がいい生き物ととらえている。
そういう世界の動向を分析し、
日本の戦略を構築することができていなかった。

イルカショーは、イルカ本来の行動や習性を伝えるものだったのか、
ただの見せ物だったのか。国民の水族館に対する意識も問われる。

海洋生態系の保全は国際的にますます重視されつつあり、
イルカは問題の一端に過ぎない。

         (抜粋おわり)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

おそらく、数十年先には、イルカショーは「過去の遺物」となる可能性大。

欧州では、サーカスで動物を使うことも法律などで禁止が相次いでいるし、

野生動物を人間の娯楽のために利用しないことは、

世界の動物園や水族館の大きな流れであることは間違いない。

イルカの繁殖技術の向上に取り組むことも必要かもしれないが、

もっと大切なのは、将来の動物園や水族館に対する発想の転換だと思う。

その存在意義を問うてみることだ。

イルカなら、自然の中でウオッチングする方が、比較できないほど感動的。

野生動物は大自然の中で見るからこそ、人の心に強く刻みこまれる。

たとえ、それが一瞬の邂逅であっても、一生忘れられない思い出ともなる。

今回の騒動に関しては、例によって、日本が世界中からイジメにあっているとか、

シーシェパードに味方するのかとか、太地の伝統文化だとか

(イルカの追い込み漁は昭和40年代からだが)、

相変わらず、頭が「鎖国状態」の主張ばかりが目立つ。

戦前もそうだった。欧米先進国の判断にいじけて、理性と客観性を持てず、

どんどん歪んで、間違った方向に流れ、自滅した。

日本のように資源も乏しく、輸出で生きている国にとって、

国際関係は極めて重要であるのに、

太地町の漁師が獲る年間千頭ほどのイルカのために

国際的なイメージを大きく損なっている。

このあたりのことは、入江昭著「After Imperialism」を読めばよく分かる。

(ちなみに、入江昭氏は日本出身であるが、

ハーバード大学やシカゴ大学の教授を歴任し、

アメリカ歴史学会の会長も務めている。この辺が、日米の度量の違い)

上記は歴史書。遅れて植民地獲得に乗りだしたドイツや日本が、

先進国の帝国主義の新しい理念を理解できずに

戦争に突き進んでいく過程を綴っている。

どちらが良いとか悪いとかいう話ではなくて、

歴史上の必然的な流れの問題。

アジアの中の日本ではあるが、こと動物福祉や野生動物については

ヨーロッパの幾つかの国や、アメリカの幾つかの州に比べ、

関心が低く、考えが後進であるのは認めた方がいい。

太地町で捕れたイルカはアジアをメインに16の国と地域に輸出されている。

その数は483頭で、その9割が太地町から送られ、輸入最多は中国。

日本の水族館が、ハコモノ観光施設から脱皮する日は来るのだろうか。

(m)
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Re: No title

鍵コメさま

いつもありがとうございます。

やはり日本は、「外圧」がないと動かないのでしょうか・・



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