千代田区猫殺処分ゼロが全国モデルになれない理由

こちらの記事ですが、内容からして、
知識を持たない、調べもしない記者の筆
であることが一目瞭然です。

猫殺処分ゼロ達成の先駆け 
千代田区と区民が二人三脚で歩んだその道のりとは

http://petokoto.com/795

飼い主のいない猫活動の初心者や一般人を
対象にしたようなトークですが、
記事の内容はそのとおりですし、
千代田区が「千代田ニャンとなる会」を核に、
飼い主のいない猫を減らす活動の先駆けとなったことも事実。
千代田区のボランティアの頑張りに敬意を表します。

ただ、「殺処分ゼロ」を毎年連続達成してきた裏側には、
※(東京都動物愛護相談センターは)
千代田区内で見つかった猫については、区の要請で区側に連絡し、
対応を任せている。(朝日新聞 2016.9.19)
つまり、ボランティアが引き取っているということですね。

誤解のないように述べておきますが、
これ自体はとても良い仕組みだと思いますし、
頭数が少ないとはいえ、常に受け入れ態勢を整えておくことも、
なかなか出来ないことです。
けれど、それを人々に伝え、記事にしないことには、
情報として欠落しているのではないでしょうか。

こうした仕組みがなければ、こぼれ殺処分が出てしまいます。

さらに気になったのは、飼い主のいない猫の「殺処分ゼロ」
という数字にこだわりすぎること。
大半の猫、とりわけ子猫は、センターではなく、町中で死んでいます。
ノラ猫で無事に1歳を迎えられるのは2割弱ではないでしょうか。
それをよく知っているのもボランティアです。

記事は、副理事長(実質、当初より理事長)の言葉を引用して
締めくくっています。
「千代田区の事例がモデルケースとして全国に普及し、
殺処分が削減されて、動物愛護・動物福祉が
推進することを願っております」

千代田区の事例は理想ですが、極めて特殊でもあります。
まず、石川区長という猫愛にあふれる首長の下、
飼い主のいない猫の殺処分ゼロを
千代田区のブランド事業とする区の強力な後押しがあり、
大手企業が集まり、人口はたったの5万人という
特殊な自治体で、予算をふんだんに取れる潤沢な財政・・
そして、強力な区の広報戦略・・
(※小池都知事が「猫まつり」を訪ねたのは区長選の絡みです)

「千代田モデル」、すごいわ~、うらやましいわあ~
と、ため息をついている猫ボランティアさんは多いと思います。
ただ、千代田区のケースは特殊な条件が重なり合った結果であり、
同様に他の自治体で実現させるのは難しいのも事実です。
冷静に、お住まいの自治体の状況に見合った
現実的な方策を考えていく必要があると思います。
※TNTAなんて無理、TNRが精一杯の地域も多いでしょう。

※2001年に千代田区が事業をスタートさせた時点での殺処分数は
 79頭。そもそも他自治体と比較して極めて少なかったのです。

そこで、参考になるのは、千代田区のように、最初から行政が
やる気満々だった自治体ではなく、
東京なら国立市のように、行政が消極的で、そこをなんとか
ボランティアが働きかけ、仕組みや制度を構築していったような
自治体でのプロセスやノウハウを知ることだと思います。
案外、そういう自治体も多いのではないでしょうか。

先述したように、千代田区の方針やボランティアの活動に
敬意を払いつつも、千代田区のブランド戦略の過剰なPRと、
それを安易に受け売りする記事には辟易としてしまいます。

(m)
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