ゾウのはな子一周忌に考える日本の動物園・その1

先週、5月26日は、井の頭自然文化園のゾウ、はな子が
69歳の生涯を閉じた命日でした。
一周忌ということもあり、多くの報道がありました。
吉祥寺駅の北口広場には、はな子の銅像も完成しました。


はな子銅像
井の頭自然文化園に背を向けている?はな子の銅像


はな子が亡くなった時もそうでしたが、多くの人々が
今までどれだけ、はな子に励まされたか、癒されたか、
などを語る報道が目立ちました。
では、はな子にとっての一生はどうだったのでしょう?
はな子の視点から語り、思う発言は見かけませんでした。

先ず申し上げておきたいのは、はな子の世話をされてきた
飼育担当者の方々への感謝の気持ちです。
極めて制限された飼育環境の中で、食餌、ボディケア、退屈
を紛らす工夫など、ご苦労は並大抵ではなかったと思います。

それだけに、今さらですが、気になるのは、
はな子のお別れ会の際の飼育担当者の言葉です。
「はな子は、好物の菓子パンも食べられないほど
衰弱していた」
それほど衰弱していたならば、なぜ監視モニターを設置
しなかったのでしょうか。
はな子が寝部屋で倒れたのは夜中。朝になって発見されるまで
長時間、放置されていました。
69年の長きにわたって人々を喜ばせてきたゾウの最後の日々には
繊細、かつ科学的な見守りがあってもよかったのではないかと
思います。

今年に入ってはな子が体調を崩す直前、海外を中心に、
「はな子をサンクチュアリに移そう」という署名活動が起き、
園にも要望が出されました。
はな子が劣悪な環境に置かれていることを最も認知していたのは、
園長であり、飼育担当者でしょう。
「はな子が若ければ、他の動物園へ嫁入りもさせたのに・・」
はな子が死亡した折の永井園長の言葉です。

はな子を一見して開始された移送騒動は、素人による、純粋かつ
無謀な提案でした。海外で30万人の署名を集め、
飼育担当者が動揺、困惑したとすれば、それを敏感に察知する、
はな子は、そんなゾウなのです。
この騒動が、はな子に与えた影響が皆無と言い切れるでしょうか。

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銅像は生前のはな子さんにそっくりです。

(つづく)

(m)


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