殺処分ゼロ」、定義明確に=譲渡困難な犬猫除外
―環境省https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180
503-00000013-jij-pol殺処分の定義が全国の自治体でばらばらでは困る
というのは理解できますが、
2018年の動物愛護管理法改正の指針に盛り込まれる予定である
「殺処分頭数から譲渡困難な犬猫を除外する」ことについては
(環境省・動物愛護部会の議事録にも記載されています)
多くの疑問を感じます。
・先ず、譲渡困難かどうかを、誰が判定するのか?
・判定まで、どれくらいの日数が設けられるのか?
※収容動物の多くは脅えており、その個体本来の性格を
掴むには時間がかかるのでは?
:老齢犬猫は何歳からとするのか?老犬、老猫は判定落ち?
※個体差があり、老齢であっても、人に馴れ、健康な犬猫はいる。
・野犬はすべてアウトか?
※順化が可能な個体もいる。
・授乳が必要な子猫については?
傷病の犬猫についても、収容後に治療の甲斐なく死亡した場合や、
苦痛からの解放のため、やむなく安楽死させることは理解できますが、
・感染症はどのように判定されるのか?
例えば、ネコ風邪はアウトか?感染する皮膚病については?
感染症のキャリアについては?
※傷病の犬猫でも引き取って世話をしたいという人はいる。
収容スペースが無いために、譲渡に適した犬猫を
優先収容したいという考えも理解できますが、
「殺処分ゼロ」を数字だけ達成させるために定義づけするのは
多いに疑問です。
譲渡困難=里親希望者が少ない、ということだけで判断されかねません。
また、定義づけにあたっては、具体的かつ詳細なガイドラインが
必要だと思います。
以下は、東京都の定義(ご参考までに)
(カウントされない殺処分)
(6) 殺処分
・以下の場合は譲渡対象とはせず、動物福祉の観点から殺処分することがあります。
・飼養管理が困難な生後間もない子犬や子猫
・治療が困難な著しい苦痛を伴った負傷動物
・著しい攻撃性等、問題行動を持ち矯正が困難な動物
・飼育管理が困難な高齢動物
これでもまだ不十分だと思いますが、東京都には野犬はほぼおらず、
最近は雑種犬も見かけることが少なく、
殺処分の大半は生後まもない子猫で(処分数は激減)
50を超える保護団体が引き取りをしています。
ただ今後、高齢者の飼育放棄や多頭飼育崩壊の増加を考えると、
現今の団体頼みのシステムでは厳しくなるでしょう。
殺処分の定義は、法改正の指針に盛り込まれるとのことなので、
センターや保健所と関わっている団体や個人ボランティアは
意見表明をされた方が良いと思います。
以下、殺処分の定義に関して、西山ゆう子獣医師がFBで
的確に指摘されていますので、ご参考までに。
https://www.facebook.com/dryukonishiyama?fref=pb&hc_location=friends_tab(m)
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今年はGWに、マイクロチップの義務化法案やら、殺処分の定義やら、
重要なニュースが次々と報道されました。
この記事を書こうとしていたところ、中国へ行ったパンダのニュースを
見て、そちらを優先したため、投稿が遅くなりました。
今回の動物愛護管理法改正は、多くの面で残念な結果になりそうです。
#殺処分 #定義 #環境省 #譲渡困難 #犬猫
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テーマ:動物愛護 - ジャンル:ペット
- 2018/05/10(木) 17:06:04|
- 動物行政
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